
料理人になりたいけど、やっぱり調理師学校に行った方が良いのかな?
料理人を目指す人のなかには「料理人になるには、調理師学校に行かなければいけない」と思っている人も多いでしょう。
調理師学校といえば、高校卒業後の選択肢として紹介されることがありますが、料理人になるから調理師学校に行かなくてもOKです。
なぜなら、実際に料理人として働いてみると、調理師学校を卒業していない人がたくさんいるから。
とはいえ、調理師学校に行っている人も多いので、「行く意味がない訳ない!」と思いますよね。
そこでこの記事では、8年間料理人として働いた僕が、料理人になるなら調理師学校に行く意味がない理由を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
調理師学校とは?


- 調理師に関する技術を知識を学ぶ学校。
- 各都道府県にあるため、誰でも入学を目指せる。
- 調理師学校を卒業すると調理師免許が取得できる。
前提として、調理師学校がどんな機関であるかを紹介します。
調理師学校とは、食品栄養学や食品衛生、食文化など、調理師として必要な知識を学ぶための教育機関です。
安心で美味しい料理を作るために、包丁の基本的な使い方、食材の扱い方を座学と実務を通して学ぶことができます。
教育課程を修了すると調理師免許を取得できるだけでなく、料理人として働けるように就職サポートも充実しています。
調理師学校に行く意味がない7つの理由


- 調理師学校は学費が高い。
- 調理師学校は時間がかかる。
- 調理師学校は講義の進行が遅い。
- 調理師学校の友人との付き合いは続かない。
- 調理師学校に行かなくても調理師になれる。
- 調理師学校を卒業しても即戦力にはならない。
- 調理師学校を卒業してもプロにならない人が多い。
調理師学校に行く意味がない理由は7つです。
それぞれを詳しく紹介します。
調理師学校に行く意味がない理由① 学費が高い
調理師学校に行く意味がない理由は、学費が高く、費用対効果が悪いからです。
日本全国にあるため、地域や学校によっても異なりますが、入学費などを含めると200万円ほどかかります。
大学に比べると学費が安いと感じるかも知れませんが、調理師学校は学歴として扱われることはありません。
調理の基本的な知識と技術を学ぶために200万円という学費を支払うのは、おすすめできません。
調理師学校に行く意味がない理由② 時間がかかる
調理師学校に行く意味がない理由の2つ目は、時間がかかるからです。
調理師学校やクラスによっても異なりますが、ほとんどの調理師学校では卒業までに1〜2年かかります。
1〜2年間、勉強を頑張っても身につくのは調理の基本的な知識と技術だけです。
現場で見習いとして働いている人には追いつけません。
調理師学校に行く意味がない理由③ 講義の進行が遅い


調理師学校は、本気でプロの料理人を目指している人なら行く意味がありません。
なぜなら、講義のカリキュラムはあらかじめ決まっており、あなたの理解度や技術が高くても、それに見合った講義を受けられないから。
クラスの平均に合わせて講義が進行されるので、本気で取り組んでいる人にとっては物足りないです。
調理師学校に行く意味がない理由④ 友人関係は続かない
調理師学校に行けば、「同じ志をもった一生の友達に出会える!」と期待してる人も多いですが、実際には友人関係はそれほど続きません。
なぜなら、調理師学校を卒業すると、県外の飲食店に就職したり、県外から入学した人が地元に戻ったりなどでバラバラになるから。
実際に料理人になっても、毎日の仕事に追われるので、学生時代の友達とは疎遠になることが多いです。
学生時代の友人より、同僚や先輩などと交流する方が学びにもなるので、仕方ないでしょう。
調理師学校に行く意味がない理由⑤ 独学で調理師になれる
調理師免許は学校に行かなくても取得できるので、調理師免許に行く意味はありません。
「中学卒業」と「2年以上の実務経験」があれば、調理師試験を受験することができ、試験に合格すれば調理師免許を取得できます。
試験そのものは難しくないので、働きながらの独学でも調理師になれます。


調理師学校に行く意味がない理由⑥ 即戦力にならない
調理師学校に行く意味がない理由の6つ目は、調理師学校を卒業しても即戦力にはならないからです。
卒業するときに調理師免許を取得していても、飲食店に就職すれば「新人」として扱われます。
当然ですが、新人である見習い料理人には、たいした仕事を任せることはできません。
それどころか、調理師学校に行っていない新人と同じような仕事しか任せてもらえないでしょう。
調理師学校に行く意味がない理由⑦ プロにならない人が多い
料理人になるために調理師学校に行く意味がない理由の7つ目は、調理師学校を卒業しても、プロの料理人を目指す人が少ないから。
卒業後の進路として飲食店に就職する人は多いですが、そのほとんどが3年以内で退職してしまいます。
調理師学校で基本が身についても、現場で求められるスキルとのギャップで挫折をする人が多いです。
また、社会に出ることで別の職業に興味を持ち、転職する人もたくさんいます。
数年後にプロの料理人になっている人は少ないので、わざわざ調理師学校に行く意味はないとです。
調理師学校に行く意味がある人とは?


- 基本をじっくり教えて欲しい。
- 趣味や家庭料理に活かしたい。
調理師学校に行く意味はないですが、なかには行った方が良い人もいます。
そこで、調理師学校に行く意味がある人の特徴を紹介します。
調理師学校に行く意味がある人① じっくり教えて欲しい
調理の基本をじっくり教えて欲しい人は、調理師学校に行く意味があります。
なぜなら、調理師学校では、教えるプロの講師が丁寧に教えてくれるから。
生徒のレベルに合わせて、丁寧に教えてくれるので安心です。
調理師学校に行く意味がある人② 趣味に活かしたい
プロの料理人ではなく、趣味や家庭料理に活かしたい人は、調理師学校に行く意味があります。
なぜなら、調理師学校で身に付く知識と技術が最大限に活かせるから。
実際に調理師学校を卒業しても料理人の道には進まず、素敵な家庭料理をふるまっている主婦はたくさんいます。
調理師学校で基本をしっかり身につければ、日常生活で活かせます。
調理師学校に行かなくて良かった経験談


- 調理師学校卒と高卒で同じ仕事。
- 調理師学校で学費を払うより稼いだ方が良い。
- 調理師免許を持っていても現場では使えない。
僕の実体験として、調理学校に行かなくて良かったと感じた経験談を3つ紹介します。
調理師学校卒より無免の先輩が優遇される
高校卒業後すぐに見習い料理人としてホテルに就職しました。
2年目には調理師免許を持っている後輩ができましたが、仕事面では先輩なので、仕事量で大きな差がついていました。
現場では調理師免許の有無よりも、どれだけ仕事ができるかが重要です。
調理師学校の学費を払うより稼いだ方が良い
調理師学校に通うには200万円ほどの学費が必要ですが、その期間に現場で働けば給料をもらうことができます。
見習い料理人でも月給18万円ほど貰えるので、1年間で216万円です。
200万円の学費を支払って学ぶのか、216万円の給料を貰いながら学ぶのかは、大きな違いになります。
調理師免許を持っていても現場では使えない
調理師学校で基本を身につけても、現場ではなかなか活かせません。
なぜなら、現場では幅広い知識と経験よりも、その飲食店で活かせる知識と技術が重要だからです。
たとえば、調理師学校で時間をかけて大根の桂むきを身につけても、就職先で使わなければ活かす機会がありません。
もちろん、基本的な包丁技術を身につけることは重要ですが、現場の仕事をしながら身につけた方が実用的です。
料理人になるために調理師学校に行くのは意味がない


- 調理師学校に行かなくても調理師になれる。
- 学校の1年より現場の1年の価値が高い。
- 調理師学校ならではの魅力が少ない。
この記事では、料理人になるために調理師学校に行く意味がない7つの理由を紹介しました。
なぜなら、時間とお金をかけてまで調理師学校に行くメリットがないからです。
料理人になりたいなら、学費を払って基本を学ぶより、給料を貰いながら実用的な仕事を学んだ方が良いです。
実際の現場でも調理師学校卒だからといって、特別扱いされることはありません。
調理師学校に行くなら、少しでも早く働きましょう。
いきなり就職するのが不安なら、バイトから始めるのもアリです。

