料理人として働いているけど、手荒れがキツい・・・。どうにかして改善する方法はないかな?
こんな不安を解消します。
料理人なら誰でも一度は経験する “手荒れ” 。がむしゃらに働いている見習い料理人は特に、手荒れで悩むことが多いです。
手が荒れてしまうと、洗い物をするだけで激痛です。重度になると、指を曲げるだけで関節部分から出血します。
手荒れが原因で仕事ができなかったり、最悪の場合は退職する人もいます。
しかしほとんどの手荒れは、正しい予防方法を知っておくだけで避けることができます。この記事では、多くの料理人が悩まされる手荒れの予防方法と改善方法を紹介します。
記事を読むことで、手荒れの悩みとは無縁の料理人生活ができます。見習いのうちにしっかりとチェックしてください。
- 手荒れの予防方法がわかる
- 手荒れになったときの改善方法がわかる
- 料理人におすすめのハンドクリームがわかる
見習い料理人の頃、僕は重度の手荒れに悩まされました。実体験をもとに紹介します。
料理人が悩まされる手荒れの3つの原因とは?
- 洗い物で手の皮脂が落ちる
- 手洗いがしっかりできていない
- 仕事やプライベートのストレス
多くの料理人が悩まされる手荒れには、おもに3つの原因があります。手荒れを予防するためにも、原因をしっかりと把握しておきましょう。
手荒れの原因① 洗い物で手の皮脂が落ちる
料理人の手荒れの原因でもっとも多いのが、洗い物によって皮脂が落ちることです。洗い物で皮脂が落ちるのは、下記の3つが原因です。
- お湯による洗い物
- 強力な洗剤を使用
- 大量の洗い物
飲食店では鍋や調理器具などの大量の洗い物があります。油汚れを落とすために、お湯と強力な洗剤を使用するため、手の脂が落ちてしまうのです。
大規模な飲食店ほど、時間短縮のために強力な洗剤を使います。洗い物の時間は減りますが、手荒れのリスクは高まるので注意が必要です。
皮脂がなくなれば乾燥しやすくなります。飲食店の洗い物は手荒れの大きな原因です。
手荒れの原因② 手洗いがしっかりできていない
手洗いが不十分だと手荒れの原因になります。料理人は衛生面に気をつけているので、しっかり手洗いをしているはずです。
しかし、洗い物をした後は手洗いが不十分になりがち。”洗剤を使っているからキレイ” という安心感があるからです。
洗い物をした後の手は、簡単に水洗いで洗剤を流すだけの人が多いでしょう。実際は指や関節の間に洗剤が残っていることが多いです。
洗剤が残ったままだと指や手にダメージを与えます。そのまま仕事をしているうちに、手荒れを引き起こす原因になります。
手に洗剤が残ったまま食材を触ると不衛生です。「洗剤=清潔」ではないので、しっかりと洗い流してください。
手荒れの原因③ 仕事やプライベートのストレス
仕事やプライベートのストレスも、手荒れの原因になります。ストレスによって自律神経が乱れると、肌の新陳代謝が悪くなるからです。
厳しい飲食業界の中でも、見習い料理人は特にストレスが溜まりやすいです。
- 慣れない仕事が多い
- 雑用ばかりで料理ができない
- 長時間労働で疲労が溜まっていく
手が荒れると仕事がやりにくくなるので、さらにストレスが溜まります。悪循環になるので注意が必要です。
仕事による疲労が溜まると免疫力が低下します。手荒れのリスクが高まるだけでなく、治るのも遅くなります。
料理人の手荒れの改善方法とは?
- ハンドクリームを使う
- 料理人の仕事を休む
- 皮膚科を受診する
手荒れはしっかりと治さないと長期的に悩まされます。重症化すると治るまでに1ヶ月以上かかることもあります。
料理人として1ヶ月も仕事ができないのはキツいです。早めに治すためにの改善方法を紹介します。
手荒れの改善方法① ハンドクリームを使う
手が荒れたら、なるべく早めにハンドクリームを使いましょう。清潔に保湿することで、手荒れの改善が早まります。
本来なら予防として使うことが理想ですが、手が荒れてからでも有効です。
手への刺激を防ぐために、ハンドクリームでコーティングしながら保湿してください。手全体に塗り込む事で、外部からの刺激を緩和できます。
ハンドクリームを使うときは、手洗い後にタオルで水分を拭き取ってください。水で濡れたままだと雑菌が繁殖する可能性があります。
手荒れの改善方法② 料理人の仕事を休む
料理人の手荒れを改善するためには、仕事を休むことが有効です。仕事をしている限り、手荒れの改善は難しいでしょう。
ビニールやゴム製の手袋をしたまま仕事をすることは可能です。しかし、指先の感覚がないと食材をしっかり扱うことはできません。
無理に仕事を続けると悪化します。手荒れが治るまでの期間が伸びるだけなので、飲食店側にも迷惑です。
見習い料理人のなかには「仕事を休む=迷惑をかけてしまう」と感じてしまう人もいるでしょう。仕事を休むことで多少の迷惑をかけることは事実ですが、手荒れのまま仕事をして食中毒などのリスクが高まる方が迷惑です。
無理に仕事をするのではなく、勇気を出して先輩や上司に相談してください。
人手不足で休みにくいかも知れませんが、人材を確保していないのは、あなたではなく飲食店側の責任ですよ。
ちなみに見習い料理人の様子は下記の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
手荒れの改善方法③ 重度の場合は迷わず皮膚科へ
手荒れが重症化していたら、すぐに皮膚科を受診してください。重症の手荒れは市販のハンドクリームでは治りません。
下記に当てはまるなら重症だと判断してください。
- 乾いた指関節から出血する
- 手の甲や腕の色が変色している
- タオルでふいただけで痛みがある
ここまでくると仕事をするのは絶対にNGです。出血は衛生的に問題があり、食中毒のリスクが高まります。
出血していなくても、荒れた手を拭いたタオルにも菌が繁殖します。飲食店や厨房内で菌を増やしてはいけません。
皮膚科医の指示に従って、早期改善に努めてください。
処方される薬だけで不安な場合は、就寝時の手袋がおすすめです。寝ている間に無意識に掻いてしまったり、塗り薬が布団につくのを防いでくれます。
僕は見習い時代に皮膚の色が変わるほどの手荒れを経験しました。皮膚科を受診したら「くるのが遅い」と叱られました。
料理人の手荒れを予防するおすすめの方法とは?
- 洗い物は素早く行う
- 手洗いをしっかり行う
- ハンドクリームを習慣にする
料理人はからなず手荒れを経験します。まだ手荒れをしていない人はもちろん、手荒れで悩みたくないなら予防は必須です。
手荒れは菌が増えるので不衛生です。職場に迷惑をかけないためにも、日々の予防をしっかり行いましょう。
手荒れの予防方法① 洗い物は素早く行う
洗い物を素早く行うことは、手荒れの予防に効果的です。お湯や洗剤に触れる時間が短くなれば、手荒れの可能性を下げれます。
油汚れのひどい鍋など、どうしても時間がかかってしまう洗い物も多いでしょう。少しでも洗い物を素早く行うために、工夫が必要です。
- 事前にお湯につけておく
- 事前に洗剤につけておく
使い終わったらすぐにお湯や洗剤につけておくと、洗うのが楽になります。洗い場のシンクに洗剤の入ったお湯をためておき、洗い物を浸しておくのがおすすめです。
洗い物などの雑用を毎日していると、集中力が欠けやすくなります。気づいたらダラダラと洗い物をしていることもあるでしょう。
洗い物をダラダラやっていると、手荒れだけでなく、先輩や同僚からのイメージダウンにつながります。洗い物は効率的に終わらせて、料理に関わる時間を増やしましょう。
洗い物を効率よくできれば、メリットが多いですよ。
手荒れの予防方法② 手洗いをしっかり行う
しっかりと手洗いができれば、手荒れの予防につながります。「手洗い」とは、洗剤を使って丁寧に洗うだけではありません。
- 指や関節まで綺麗に洗う
- しわに入った洗剤をしっかり洗い流す
- 手についた水分を清潔なタオルで拭く
上記すべてをクリアしてこそ、手洗いができたと言えます。どれかひとつでも欠けると、手荒れの原因になります。
業務開始時はもちろん、食材に触れる前と後の手洗いも忘れないようにしましょう。水分があると雑菌がわくので、清潔なタオルでしっかり拭き取ってください。
手についた水分が蒸発するときには、手の水分も一緒に蒸発します。乾燥の原因になるので、しっかり拭き取ることは重要です。
洗い流して終わりではなく、拭きとるまでが「手洗い」です。
手荒れの予防方法③ ハンドクリームを習慣にする
「ハンドクリームは手が荒れてから使うもの」と思われがちですが、習慣化すると予防になります。手荒れが発症する前に使用すると保湿ができるからです。
乾燥しがちな人は毎日使うのがおすすめです。乾燥しにくい人でも、下記の場合はハンドクリームを使うことをおすすめします。
- 手指の乾燥を感じたとき
- 気温が低くなってきたとき
冬は肌が乾燥しやすいです。手指も同様に荒れやすくなります。
仕事中にハンドクリームを使うのは難しいので、仕事おわりやお風呂上がり、寝る前に使うとよいでしょう。
- 手洗いをして、しっかりと水分を拭き取ります。
- ハンドクリームを手の甲から塗り込みます。
- ハンドクリームを伸ばしながら、指1本ずつしっかりと塗り込みます。
せっかくハンドクリームを使っても、雑に塗り込んではもったいないです。無駄にしないためにも、容量と手順を意識してください。
手荒れは原因と予防方法を知っておけば避けられます
- 手荒れは料理人なら誰しも経験する
- お湯と洗剤による洗い物がおもな原因
- 手洗い後の拭き取りとハンドクリームが効果的
この記事では、料理人が悩まされる手荒れの原因と改善方法、予防方法を紹介しました。洗い物が多い見習いだけでなく、冬になると先輩料理人たちも手が荒れやすくなります。
まずは手荒れの原因をチェックし予防してください。それでも手荒れしてしまった場合は、改善方法を実践してください。
自宅で簡単にできるケアとして、おすすめのハンドクリームを紹介しています。軽度な手荒れなら十分に保護してくれます。
ハンドクリームでも改善しない場合は、早めに皮膚科を受診してください。
料理人の手荒れ対策には、1日も早く正しい知識を身につけることが重要です。知識があるだけで料理人として価値があります。
ぜひ、手荒れとは無縁の料理人生活を送ってください。
1年目はかなり悩まされましたが、この記事で紹介している内容を実践してからは手荒れしなくなりました。
あなたが実践してみて効果があれば、同僚や後輩たちにも紹介してもらえると嬉しいです。
- 「プロ業務用ハンドクリーム」・・・食品に使われる成分のみで作られているため安全性が高い
- 「PROMEDIX 綿手袋」・・・寝るときに使うと保湿性UP